最近のシルバーハチェットって…

カラシン・テトラ

シルバーハチェットといえばポピュラーなハチェットの仲間ですが、数年前からこの名前で入荷してくるハチェットがこれまでとは別種では?と思うようになりました。

シルバーハチェット [熱帯魚] All About
熱帯魚オンライン図鑑>カラシンの仲間
Gasteropelecus sternicla – Common Hatchetfish, Silver Hatchetfish (Gasteropelecus argenteus, Gasteropelecus coronatus) — Seriously Fish

↑のサイトの写真が本当のシルバーハチェットこと、Gasteropelecus sternicla。

グレーの太いラインが1本入る見た目をしています。

昔から図鑑に載っていたハチェットはこちらですが、最近になって↓のような細めのラインの周囲に多数のスポットが入るハチェットが「シルバーハチェット」として流通するようになったようです。

おそらくこれはGasteropelecus maculatusで、一般的にはスポッテッドハチェットの名前で流通します。

ですが、最近は特に若いサイズで比較的安くシルバーハチェットとして売られているのはほぼこちらのスポットが目立つ種に置き換わっているようです。

若いサイズだとスポットがあまり目立たずラインが少し細いかな?くらいの違いですが、成長とともにスポットが目立ってきます。

ハチェットといえば人工繁殖の難しいカラシンとして知られていますが、3cmほどの若い個体がかなりコンスタントに入ってくるので、東南アジアあたりでブリードに成功したんでしょうか?

たまたま人工繁殖できるようになったのが本来のシルバーハチェットではなくこちらだったので、このmaculatus種を知名度の高いシルバーハチェットとして出荷することにした…みたいなストーリーを想像しています。

個人的にはこちらの模様も綺麗で好きです。

あと、海外でもGasteropelecus属の3種(sternicla,maculatus,levis)をあまり厳密に呼び分けていないようで、Silver hatchetはlevis、sternicla両方の呼び名として使われていて、日本と同様Silver hatchetとしてmaculatusの写真が掲載されているのも見かけます。

ということで、ある程度の期間この”シルバーハチェット”ことスポッテッドハチェットを飼ってみての印象を。

以前別属のハチェットであるより小型のマーサハチェット、マーブルハチェットは飼ったことがありますが、そちらよりかなり強健に感じました。

あちらの小型のハチェットはどうも体質的に弱いところがあるような気がします。ショップに入荷した時も既に白点病になっていたり、バタバタッと死んだりすることが多い感じです。ワイルド個体と(もしこちらがブリードされているなら)ブリード個体という違いもあるのかもしれません。

本種は最大6㎝ほどになるようですが、体型もたくましく体に厚みも出ます。

跳ねて着水する時に水面を割る生態の説得力を感じる正面から見た時の体の断面図ですが、斧にしてはだいぶ厚手ですね。

あと、イメージほどはピョンピョン飛ぶわけではないようです。蓋は一応してますが、たまにチャポンと水音がして軽く水面から出るくらいです。

今のところ水槽にそんなに本種を追い回すような魚がいないせいもあると思います。たびたび脅かされる環境だと違うのかも。

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